大判例

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東京地方裁判所 昭和41年(ワ)4372号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕準拠法について考える。契約上の債権の成立およびその効力については、法例第七条によりその準拠法を定めるべきところ、本件消費賃借契約をなすにつき、当事者間において準拠法の指定について明示の意思が表示されていたことを認めるに足りる証拠はない。しかし、明示の指定がなくても契約締結の動機、契約の性質内容その他諸般の事情から準拠法の指定についての当事者の黙示意思が推定されるならばそれによるべきである。前記甲第一、八号証の一によれば、大屋は本件消費貸借契約当時日本に住所を有し、日本において事業を行うため借り受けたものであること、原告ジャックは右事業資金として東京において邦貨で貸付けたこと、カガワも右事業資金として東京において邦貨で金一〇七万五、三五〇円を貸付けることを約束しており、たまたま大屋がハワイに赴いたので米貨に換算してドルで貸付金を交付したものであるが、東京においてその返済を受けることを承諾しており、大屋はカガワの指定により利息を日本在住の邦人に邦貨で支払つていることなどの事実が認められる。これらの事実によると、本件消費貸借の当事者間に日本法によるべき黙示の意思を推定できる。もつとも前記甲第一、第八号証によると、大屋、カガワ間の契約においては英文で契約等を作成していること、本件消費貸借の各貸主はいずれもハワイに居住している者であることが認められるけれども、前認定の事情の存する本件においては必ずしも以上の認定の妨げとなるものでなく、他に右認定を動かすに足りる証拠はない。また、債務の引受、債権の成立および効力については移転すべき債務または債権自体の準拠法によるべきであり、このうち特に債権譲渡の債務者および第三者に対する効力については法例第一二条により債務者の住所地法によるものであるから、いずれにしても本件については日本法が適用されることになる。(岩村弘雄 原健三郎 小林亘)

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